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「ふるさと納税」について

最近、新聞やテレビ等で取上げられている「ふるさと納税」と言う言葉を皆様 も一度は聞かれた事があると思います。
言葉を聞いて、生まれ育ったふるさとに納税する制度として受け止めておられ る方も多いのではないかと思います。
上記の考え方は「ふるさと納税」の趣旨とは若干異なりますので概要を書かせ て頂きます。
まず「ふるさと」とは自分の出身地だけではなく、将来住みたい地域、学生時 代にお世話になった地域、その地域の特産品が好きなので応援したい等、各人 が自由に地域を選択し納税する制度です。
次に「納税」となっていますが、選択した自治体に税金を支払うのではなく寄 付を行い、その自治体は寄付されたお金を使い地域の活性化に繋げていく仕組 みになっています。選択できる自治体は1カ所だけではなく、複数選択し寄付 する事も可能です。
また自治体に寄付をすると、その自治体の特産品等が謝礼として頂けます。 簡単にまとめると、各人が思い入れのある地方自治体に寄付をし、寄付金控除 を受けられるという制度で、「ふるさと寄付金」とも呼ばれています。
「ふるさと納税」を行った場合は確定申告をしなければ寄付金控除を受ける事 が出来ないので注意が必要です。

【所得税・復興特別所得税】
A所得税:(寄付金額-2000円)×所得税率(所得により変動。0~40%)
B復興特別所得税:Aの金額×復興特別所得税率2.1%

【個人住民税】
A基本分:(寄付金額-2000円)×10%
B特例分:(寄付金額-2000円)×[90%-(所得税率×1.021)]
A+Bの合計額

【例】
4人家族(夫婦2人、子供2人)
給与収入700万円、所得税率20%、住民税所得割額338500円
寄付金額:5万円

【所得税】
所得税:(50000円-2000円)×20%=9600円
復興特別所得税:9600円×2.1%=200円

【住民税】
A:(50000円-2000円)×10%=4800円
B:(50000円-2000円)×[90%-(20%×1.021)]=33400円
A+B=38200円
所得税:9600円、復興特別所得税:200円、住民税:38200円 合計で48000円の税額が軽減されることになります。
上記はあくまで一例です。各ご家庭の年収、家族構成、その他の控除金額等に よって控除額が変わってきます。

次に注意点として、地方自治体から受けた特産品は地方自治体から経済的利益 を受けたという事で、所得税法では一時所得に該当する事が明らかにされてお ります。
一時所得の金額の計算では50万円の特別控除額がある為に、特産品を受けた だけでは確定申告をする必要はありません。
ただし他の一時所得がある場合、例えば生命保険契約に掛かる一時金を受け取 った場合は、課税関係が生じることになるので保険金と特産品を同時に受けた 場合は、特産品の金額も一時所得として申告する必要が出てくるので注意が必 要です。
最後に「ふるさと納税」の趣旨とは地方間格差や過疎等による税収の減少に悩 む地方自治体に対しての格差是正を推進するための新構想として、2008年 に創設された制度です。
「ふるさと納税」を行うことで、特産品が受けられることが同制度を促進させ る事になりますが、あくまで地方自治体への寄付行為であり特産品を受ける為 の制度ではない事をご理解下さい。


・2015年6月23日 配信


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